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―― ベースに光が差し込んだ時の透明感が綺麗ですね。何をモチーフにされたのですか?
鏡: たまたまランプシェードの本を見ていた時に、「ベース使えたら面白いな」と思いついたんです。丸い風船に「落水(らくすい」という和紙を毛羽立たせながらペタペタ貼り、球体状ベースを作っていきました。 また、赤、白、グリーンの和紙を選び、微妙な「すけ感」や和紙の貼り合わせで独特のぼかしを作り出すことで、クリスマスの柔らかい雰囲気を表現できたかなと思います。 |
―― ベースまで作り込んでいる作品はface初だったので、製作過程も大変興味深かったです。
鏡: 有難うございます。ベースから作っていくことで、花との調和が図りやすいので好きなんです。また、作品自体の世界観にも奥行きが出せますし。
ベース作りに関しては、橋本先生の作品やレッスンを通じて、興味を持つようになりました。
―― 橋本先生の影響が大きいわけですね。
鏡: そうですね。橋本先生の他にもトゥール・グンダーセンの作品も好きで、参考にしたりもしています。氏の作品の「軽さの中にあるナチュラル感」やその作品から滲み出る「人間的なやさしさ」などに感銘を受けています。
―― 鏡先生が講師を目指されたきっかけは何だったのですか?
鏡: 元々、自分の趣味としてフラワーアレンジを始めたのですが、震災後を契機に、新しい事にチャレンジしようと思い立ち、偶然あった神戸校での講師募集に応募したのが始まりです。
―― では、鏡先生が講師となって、最初にデザインした作品を何でしたか?
鏡: 神戸校の館内装花だったと思います。大きな作品を作るのが初めてだったので、緊張してたいたのを覚えています。でも、神戸校の瀟洒な空間を演出できるのは遣り甲斐もありましたし、楽しかったですね。
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―― 今回の制作頂いた作品からも読者は色々と感じ取っていると思いますが、鏡先生ご自身は自分らしい作品とは何だと考えていますか?
鏡: 私は、茶道を十数年続けており、茶花も大好きなんです。その茶花の特徴である「自然のあるがままの姿を活かす」点については影響を受けていると思います。また、茶道の精神的な部分に関しても意識していますね。 |
―― 茶道の精神と言いますと?
鏡: 「おもてなしの精神」とでも言いましょうか。自己満足で時間や空間を演出するのではなく、そこにいる人、モノ、空間への配慮や、労わり、やさしさなど、を意識して制作します。こういった想いを作品のメッセージとして届けられたらなと思います。
―― 仕事の以外の部分で、普段はどのようにお花と接していますか?
鏡: 特に身の回りに花を飾るというよりは、いつも自然とどかにお花がある感じでしょうか?自宅の庭の花を見ているだけでもかなり癒やされます。
庭で育てている蔓物などは、アレンジ素材がたくさん集められるので、作品を作るときにすごく重宝しています(笑)。
今、お花の資材ってすごく豊富で何でも手に入ってしまいますよね。でも、私は既製品を使わずに、色々な素材を組み合わせて、作りこんでいくところにも一つお花の楽しさがあるんだって思います。
―― 神戸校開講当初より教壇に立っている鏡先生は、講師としての喜び、楽しさはどこにあると思いますか?
鏡: 生徒さんとは入学から卒業まで、ずっとお付き合いをしてゆきますので、やはり生徒さんのお花が成長していく過程を見られるのが何より嬉しいです。時に迷い、思うようにお花を挿せない時がありますが、その迷いというか壁を越えた時にすごくお花って良くなるんですよね。私も同じような経験があったので、そういった光景を目にすると当時の自分と重ねてしまい、自分のことのように嬉しく思います。

鏡 摩利(神戸校シニアインストラクター)
現在、神戸校での担当クラスのほかにも、多くの外部校で講師を担当し、花を通した輪が広がることに楽しみを感じています。それぞれのステップに応じた新しい知識を得る技術をマスターする楽しみや喜びを私なりに伝えられればと思います。