
■小舟に乗った花が季節感たっぷりでかわいらしいですね。
寺尾:そうですか(笑)。庭で育てている花があまりにもかわいかったので、今朝摘んできたんです。その花を使って春らしく可憐でロマンチックなイメージを小舟に模した花器に乗せて表現してみました。
■えぇ?先生のご自宅で育てている花なんですか?すごいですね。
寺尾:うーん、私は、小さい頃から庭に花が咲く環境の中で育ったので、花を育てることは生活の中の一部って感じなんです。それに母が庭にある花を摘んで、お部屋に飾る習慣があったので、花のある生活は私にとってごく自然のことなんですね。
■なるほど、その辺りから現在のフラワーデザイナーという職業に興味を持ち始めたんですね?
寺尾:いや、そうじゃないんです。もちろんお花は好きですけど、どっちかっていうと、おいしいものを食べたり、料理を作ることが好きで、食に携わる仕事がしたかったんですね。だから、大学でも食物学科を専攻したんですよ。
■では、どのような経緯で現在のご職業と出会ったんですか?
寺尾:大学の卒業を控えて、友達と将来の夢を語り合っていた時、「みんなでケータリングの仕事に就いて一緒にやっていきたいね」っていう話題で盛り上がり、「ケータリングでお花を飾ったりするのはどうしようか?」という話がでたときに「私がやる!」って立候補したんです(笑)。そこから、本格的に花について調べ始めるうちに日比谷花壇と出会ったんです。
■花についての勉強を始めたのは、会社に勤め始めてからなんですね。
寺尾:はい。日比谷花壇で基礎的な部分を学んで、現在のヒビヤフラワーアカデミーに入って自分の表現したいものが作れるようになりました。
■カラーコーディネートについて学んだのも、アカデミーに入ってからですか?
寺尾:最初は先輩の真似から入り、徐々に色の持つ魅力に気づいて勉強を始めました。色ってすごくおもしろいんですよね。様々な色合わせでアレンジメントのイメージががらっと変わるんです。
■実生活でもカラーコーディネートについては、意識していらっしゃるんですか?
寺尾:家でインテリアを飾ったりするときなんかは自然と意識するようになりましたし、こだわりもでてきましたね。要するに、アレンジメントに限らず、自分の生活の中でどう色と関わっていくかを意識するようになったんでしょうね。
■ずばり、寺尾先生が花や色を通じて伝えたいことは何でしょうか?
寺尾:自分自身が送っている生活が花や作品に反映されていると思うんですね。それを見てくれる皆さんが共感、感動してくれるような作品を作りたいです。でもそれって実は難しいことで、技術だけじゃなく自分の生活も磨いていかなければいけないってことなんですよね。
寺尾 百代(名古屋校デザイナー)
ニュアンスのある色使い・優しいライン・さりげなく流行を取り入れるセンス・・・ 常に「旬」を捕らえながら、決して走り過ぎないそのデザインは、特に同世代の女性から多くの支持を得ている。
女性らしい感性と毎日の生活を大切に楽しむ彼女自身のライフスタイルがどんな作品にも息づいている。ヒビヤフラワーアカデミー名古屋校にて、
卒業生向けのレッスン等の他、オリジナルレッスンを担当。